商品カタログを翻訳する方法
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製品カタログを翻訳する際、単に言語を置き換えるだけではありません。製品名を分かりやすく保ち、仕様や部品番号を正確に伝え、レイアウトを守り、購入者が商品を見つけやすく、信頼できるようにすることが重要です。
そのため、カタログ翻訳ではよくある問題が繰り返し発生します。製品タイトルが長くなりすぎたり、技術的な属性が不統一になったり、画像内のテキストが元の言語のままだったり、翻訳後の内容が実際の商品ページと一致しなくなったりします。
このガイドでは、そうした問題を避けて製品カタログを翻訳するための実践的なワークフローを紹介します。一般ユーザー、小規模販売者、社内チーム向けに書かれています。PDF、Word、Excel、CSV、InDesignなどでカタログを翻訳する必要がある場合、このワークフローを使えば実用的な成果を得られます。
ビジュアルワークフロー
ソースファイルの評価
↓
用語集の作成
↓
一括翻訳
↓
レイアウト確認
↓
チャネル適応
↓
製品ごとの品質チェック
このガイドから一つだけ覚えておくなら、上記の順序です。多くのカタログ翻訳の問題は、抽出から最終出力までを一気に進めてしまうことで起こります。
製品カタログ翻訳が特別な理由
製品カタログは、パンフレット、スプレッドシート、ストアフロントの中間的な存在です。通常、以下の要素が含まれています:
- 製品タイトル
- 短い説明文
- 仕様や寸法
- 型番やSKU
- 価格、通貨、単位
- カテゴリーラベル
- 画像内に埋め込まれたコールアウト
この組み合わせが重要なのは、カタログが複数のチャネルで再利用されることが多いからです。同じ製品テキストがPDF、商品ページ、マーケットプレイスのフィード、営業資料など様々な場所で使われます。
Google Merchant Centerの現在のガイダンスは、正確さが重要である理由を示す良い例です。Googleは、商品データとランディングページが同じ言語を使用するべきだと述べており、タイトル、説明、バリアント情報などの主要な要素がフィードの言語と一致しない場合、商品のパフォーマンスが制限されたり、承認されないこともあると警告しています。また、チェックアウトプロセスもフィードと同じ言語で行う必要があるとしています。[1][2][3]
つまり、カタログの翻訳は単なる読みやすさのためだけではありません。発見性や信頼性、そして商品データが販売プラットフォームで受け入れられるかどうかにも影響します。
翻訳すべきものとそのままにしておくべきもの
慎重に翻訳するべき項目:
- 商品タイトル
- セールスポイントや短い説明文
- カテゴリー名
- 特徴ラベル
- 画像内テキストやコールアウト
- サイズ、色、素材、互換性の説明
通常は、ターゲット市場で特定のローカルバージョンが必要な場合を除き、変更せずにそのままにしておく項目:
- ブランド名
- 型番
- SKU
- シリアル番号
- 認証コード
- 正確な部品参照
多くのカタログが最初に崩れるのはこの部分です。すべてを翻訳してしまい、型番まで変えてしまったり、逆に多くをそのまま残してしまい、未完成の下書きのようなカタログになってしまうことがあります。
基本的には、購入者向けの言語は翻訳し、参照データは保護しましょう。
注意チェックリスト:開始前に避けるべきミス
作業中、最後だけでなく常にこのチェックリストを活用してください:
- ターゲット市場で公式に異なるバージョンが使われていない限り、SKU、型番、認証済み部品名は翻訳しない
- 同じページ、行、または表で一つの商品が二つの言語で表示されないようにする
- 言葉がまだ変更中の場合、レイアウトを早まって再構築しない
- ローカルの単位、少数点の区切り、日付や用紙サイズのフォーマットを無視しない
- 印刷カタログ、B2B向けPDF、ショッピングフィードが全く同じ表現を必要とするとは限らないと考えない
これら5つのミスが、後の修正作業のほとんどを引き起こします。早めに気付けば、プロジェクト全体がスムーズに進みます。
翻訳ツールではなく、まずソースファイルから始める
翻訳を始める前に、どの種類のファイルを扱っているかを確認しましょう。最適な作業フローはソースによって異なります。
カタログがPDFの場合
それが編集可能なPDFなのか、単なるスキャンされたエクスポートなのかを確認してください。テキストがボックス内に配置されている場合は、通常きれいに抽出できます。画像ベースの場合はOCRが必要になり、慎重な目視確認も求められます。
PDFが主なソースの場合は、PDFファイルを翻訳して書式を維持する方法やスキャンされたPDFを翻訳する方法のガイドを読むと役立ちます。
カタログがExcelやCSVの場合
この形式は、一括翻訳に最も適しています。各行がSKUと紐付けられるため、1行につき1商品を維持し、タイトルや箇条書き、属性を翻訳する際も列構造を安定させましょう。
構造化された商品データを扱う場合、以下のガイドも参考になります:
カタログがInDesignの場合
レイアウト重視のカタログの場合は、平坦化されたPDFを翻訳するのではなく、元のInDesignパッケージを依頼しましょう。Adobe公式ドキュメントによると、InDesignドキュメントはIDML形式で保存でき、互換性やバージョン管理に便利です。また、Packageコマンドを使えば、ドキュメント共有時にDocument Fontsフォルダーを生成できます。[8][9]
これはレイアウトの膨張が現実的な問題だからです。英語で収まっていた行が、ドイツ語やフランス語、スペイン語ではうまく折り返せないことがあります。PDFしかない場合、こうしたレイアウト修正には多くの時間がかかります。
翻訳開始前に簡単な翻訳キットを作成する
シンプルなカタログでも、以下の内容をまとめた短い準備シートを作成しましょう:
- 承認済みブランド名
- 翻訳不可用語
- 製品ファミリーおよびカテゴリ名
- 保持または変換すべき単位
- 「防水」「屋内用」「別売り」などの繰り返し使われるフレーズ
これは基本的なことですが、後々製品データの不一致を防ぐために重要です。あるページで「ステンレススチール」と記載され、別のページで「inox」と書かれていると、カタログの信頼性が損なわれます。同じことは、ある商品がインチ表記で、別の商品がセンチメートル表記の場合にも起こります。
オンライン販売の場合、一貫性は検索にも影響します。Google Merchant Centerでは、タイトルが商品と顧客の検索をマッチさせる助けになるべきだとされており、現在のタイトルルールでは最大150文字まで許可されています。またGoogleによれば、ユーザーは画面サイズによって最初の70文字以下しか見ないことが多いため、最も重要な情報を先頭に配置するべきです。[4][5]
これはカタログにも有用なルールです:製品のアイデンティティを冒頭に置き、無駄な言葉で始めないようにしましょう。
製品タイトルはまず明確さ、次に検索を意識して翻訳する
カタログを翻訳する際、多くの人がタイトルをミニ広告のように扱いがちです。しかし、それは逆効果になることがあります。タイトルは素早くスキャンできるほど明確で、ウェブサイトやフィード、販促資料で再利用しやすい構造である必要があります。
以下のシンプルなパターンが効果的です:
ブランド + 製品タイプ + 主な特徴 + サイズ/バリエーション
例えば:
- 弱い例:
Ultra New Premium Fashion Backpack Stylish Casual School Travel Bag - より良い例:
キャンバス製トラベルバックパック、20L、防水、ブラック
後者の方が読みやすく、フィードや商品ページへの適用も簡単です。
視覚的な比較例はこちら:
弱い例
[Ultra New Premium Fashion Backpack Stylish Casual School Travel Bag]
アイデアが繰り返されすぎ
主な製品タイプが埋もれている
フィードで再利用しにくい
より良い例
[キャンバス製トラベルバックパック、20L、防水、ブラック]
製品タイプが早い段階で登場
主な特徴がスキャンしやすい
カタログやショッピングフィードに適したクリーンな構造
もしあなたの翻訳したカタログがGoogle Shoppingや他のマーケットプレイスに掲載される場合、タイトルに同義語を繰り返し詰め込むのは避けましょう。Googleは正確で具体的なタイトルを推奨しており、長すぎるテキストは表示時に切り取られる可能性があると警告しています。
辞書ではなく、購入者の視点で商品説明や仕様を翻訳する
商品カタログには、信頼を示す細かな情報が詰まっています。購入者は素材、寸法、対応機種、セット内容、お手入れ方法などをチェックします。これらの詳細が不自然だったり一貫性がなかったりすると、信頼感はすぐに低下します。
商品説明を翻訳する際は:
- 文を短くまとめる
- マーケティング的な表現よりも、商品そのものの言葉を優先する
- 技術的な事実は正確に保つ
- 繰り返し使われる属性ラベルは統一する
仕様を翻訳する際は:
- 小数点、単位、範囲を一貫して表記する
- 単位を変換すべきか、ラベルだけ変更すべきかを必ず確認する
- 略語が不明な場合は決して推測しない
同じカタログが有料掲載やマーチャントフィードにも使われる場合、これは特に重要です。Googleの商品データのドキュメントでは、タイトルや説明など自由記述の属性はフィード内で同じ言語を使うべきだと記載されています。[6]
つまり、カタログが後で商品データになる場合、一貫性は必須です。
画像、表、強調表示も忘れずに
多くの商品カタログは一見翻訳されているように見えても、商品画像、寸法図、比較表、バッジなどに元の言語が残っているため、細部で失敗してしまうことがあります。
これはストアフロントにも関係します。Shopifyの公式ヘルプセンターによると、Translate & Adaptアプリは商品、コレクション、ブログ記事、ポリシー、ページの翻訳を追加できます。また、自動翻訳はGoogle Cloud Translation APIによって提供され、最大2言語まで利用可能であり、商品画像はアプリ内で翻訳可能なリソースタイプではないものの、ローカライズされた代替ファイルを個別に割り当てることは可能とされています。Shopifyはさらに、CSVエクスポートはアプリのUI外で内容を検索・確認したい場合に便利だと述べています。[7]
これは実用的な注意点です。商品テキストが翻訳されていても、画像内のテキストは別途デザイン処理が必要になることが多いのです。
次の項目を一つずつ確認しましょう:
- 商品写真内のラベル
- サイズチャート
- 矢印付きの図解
- 比較表
- テキスト付きアイコン
- 「新商品」や「ベストセラー」などのバナー
カタログがスクリーンショットや写真に大きく依存している場合は、画像テキストの翻訳方法がその作業フローの一部に役立ちます。
商品カタログ翻訳のためのシンプルな6ステップワークフロー
実用的なプロセスを求めるなら、以下を使いましょう:
1. 最適な原稿ファイルを集める
可能な限りPDFよりもExcel、CSV、DOCX、InDesignを使用しましょう。編集可能なファイルは後処理の時間を大幅に節約できます。
2. 用語集を作成する
商品名、素材、寸法、必ず一貫して使うべき単語をリストアップします。
3. テキストをバッチで翻訳する
まず商品タイトル、次に説明文、仕様、画像テキストの順に翻訳します。これによりレビュー作業が整理されます。
4. レイアウトとオーバーフローを確認する
翻訳後のバージョンを開き、改行、表の幅、見出しの折り返し、ラベルの切り詰めなどをチェックします。
この段階でテキストの膨張が現れます。簡単なモックアップを作れば、チームが問題を素早く発見できます:
Before
+---------------------------+
| Stainless Steel Bottle |
| 500 ml |
+---------------------------+
After bad overflow
+---------------------------+
| ステンレス製 |
| 保温ボトル |
| 500 ml |
+---------------------------+
After layout fix
+----------------------------------+
| ステンレス製保温ボトル |
| 500 ml |
+----------------------------------+
5. 検索向けテキストの確認
カタログをオンラインで再利用する場合、タイトル、説明文、ランディングページの言語がストアやフィードの要件と一致しているか必ず確認してください。
6. 最終商品ごとのQAチェック
すべてのSKUについて以下を確認しましょう:
- 商品名が正しい
- バリアントが正しい
- 単位が正しい
- 価格表記が正しい
- 画像内テキストが正しい
- 言語が混在していない
この最終チェックで、最も恥ずかしいミスが見つかることが多いです。
一般ユーザー向けの最も簡単なセットアップ
小規模販売者や一般ユーザーの場合、最も簡単なワークフローは通常以下の通りです:
- 編集しやすいソースを入手する
- 構造を維持したフォーマットで翻訳する
- タイトル、仕様、画像テキストを個別に確認する
- 言い回しが安定してから最終カタログをエクスポートする
ファイルがPDF、Word、Excel、PowerPoint、画像中心のドキュメントなどに分散している場合、OpenL Doc Translatorは元の構造を壊さずに初稿を作成する実用的な方法です。カタログを素早く翻訳し、表やレイアウトをある程度維持し、人によるレビューを重ねる場合に特に便利です。
カタログ公開・送付前の最終チェックリスト
最終版をエクスポートする前に、このチェックリストを使いましょう:
- 商品タイトルが明確で一貫している
- 説明文が自然なターゲット言語表現になっている
- 仕様、単位、数字が正確
- 画像テキストや図がローカライズされている
- SKUや型番が誤って変更されていない
- テキスト量が増えてもレイアウトが崩れていない
- オンライン商品ページが必要な場合、翻訳カタログと同じ言語になっている
優れた商品カタログの翻訳は、まるで翻訳されていないかのように自然であるべきです。読者は翻訳の存在を意識することなく、商品を理解し、詳細を信頼し、購入へと一歩近づくことができます。
実際のカタログでこれを実践する準備ができたら、最初から全ファイルを翻訳するのではなく、小規模なパイロットから始めましょう。10~20商品を翻訳し、レイアウトを確認し、用語集を修正してから本格的に拡大してください。これが、タイトルの問題や単位のミス、画像とテキストの不一致などをカタログ全体に広がる前に素早く発見する最善の方法です。
参考文献
- Google Merchant Center, ランディングページの要件
- Google Merchant Center, 対応言語と通貨
- Google Merchant Center, 言語の不一致
- Google Merchant Center, タイトル属性 [title]
- Google Merchant Center, テキストが長すぎる
- Google Merchant Center, 商品データ仕様
- Shopify ヘルプセンター, Translate & Adapt アプリ
- Adobe ヘルプセンター, ドキュメントの保存
- Adobe ヘルプセンター, フォントの使用


